- H4バルブ交換時の重要な注意点
- 点灯不良の主要な原因は接触不良
- ①端子の緩み:カプラー接続だからって接触不良にならないわけではない!
- ②グリスの違い:接触面に塗るべきものと、絶対に塗ってはいけないもの
- ③ 端子の腐食・錆(酸化膜)
- 点灯不良のもう一つの原因は電圧不足
- ①電圧不足の原因
- ②車側の制御(電子制御)
- 問題の切り分け
- ①点灯不良が片側のみの場合
- ②症状がランダム、出たり出なかったりする場合
- ③症状が両側で同時に起こる場合
- まとめ
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H4バルブ交換時の重要な注意点
H4バルブの交換は比較的簡単な作業ですが、安全な走行とバルブの長寿命化のためには、いくつかの重要な点検と対応が必要です。
点灯不良の主要な原因は接触不良
①端子の緩み:カプラー接続だからって接触不良にならないわけではない!
車両側の端子(メス側)が緩んでいると、接触圧が不足し、電流がスムーズに流れなくなります。これが接触抵抗の増加、発熱、そして点灯不良の原因となります。
緩んだ端子を無理に工具などで再締め付けすることは、かえって端子を変形させ、接触不良を悪化させるリスクがあるため推奨されません。 緩みが確認された場合は、端子(ターミナル)自体を新品に交換することを強く推奨します。
②グリスの違い:接触面に塗るべきものと、絶対に塗ってはいけないもの
純正カプラーに見られるグリスには種類があり、その使用目的を理解しておく必要があります。
- 防水グリス 水の浸入を防ぐのが目的です。 カプラーの外側や開口部、防水ゴムとの接合部など、防水が必要な箇所に塗布します。
- 接点回復グリス/防錆グリス 端子の接触面(電気を流す部分)に薄く塗布し、微細な隙間を埋めて接触面積を増やし、通電能力を向上させます。 また、外部の酸素や水分から保護し、酸化(サビ)の進行を遅らせる効果があります。
グリスは種類や色が様々で、見分けるのは非常に困難です。 バルブ交換時は、元々塗布されていたグリスを取り除き、再度用途に合ったグリスの塗布をお勧めします。
※接点回復グリスは直接端子に塗布してください。
※防水グリスは端子の接触面には絶対に塗らないでください。 接触抵抗が増大し、異常発熱や点灯不良の原因になります。 カプラーを接続後に、カプラーの外部から隙間・配線の根本に塗り込んでください。
③ 端子の腐食・錆(酸化膜)
端子表面に錆や汚れ、酸化膜が発生していると、それが電気の流れを妨げる抵抗になります。 酸化膜ができた場合、一見隙間なく接触しているように見えても、接触抵抗が増し、電圧降下を招きます。
クリーニング方法: 錆や酸化膜は、パーツクリーナーで汚れを落とした後、カネブラシやヤスリ(または接点復活剤に付属の研磨材)で軽く磨き、再度クリーナーでカスを完全に除去してください。 除去後、接点回復グリスや防錆剤を用いて、端子を保護してください。
点灯不良のもう一つの原因は電圧不足
接触不良も電圧不足の原因の一つですが、ここではそれ以外の要因を指します。
①電圧不足の原因
一般的に、自動車用バルブは規定電圧(13.2V〜14.4V程度)で設計されていますが、エフシーエル(fcl.)のLED製品は、9V~16Vという幅広い電圧に対応できる設計になっています。
では、「9Vでも点灯するスペックなのに、車側で13V来ているのを確認しても点灯不良になる」のはなぜでしょうか? そこには「電流」と「電圧降下」が大きく関係しています。
例え、テスターで測って13Vあっても、それはあくまで「電気を流していない状態」での数値です。 もしバッテリーが弱っていたり、同時に使用する電装品が多かったりと電源側に余裕がない場合、いざ電気を流そうとすると、配線や端子を通る際に抵抗が生まれ、大きな「電圧降下」が起こります。
つまり、点灯前(無負荷時)には13Vあっても、点灯しようとした瞬間(負荷時)には電圧が ガクンと下がり、正常な点灯に必要な電圧を維持できなくなっているということです。
②車側の制御(電子制御)
近年、車両は電子制御が厳しくなっており、車両側がヘッドライト系統の電流を厳しく監視・制限している場合があります。 特にLEDやHIDバルブなど、消費電力が純正と異なる製品を取り付けた際、車両側が異常と判断し、安全のために電圧や電流の供給を意図的に絞る制御が入ることがあります。
問題の切り分け
交換後に不具合が出た場合、どこに問題があるかを特定します。 まずは問題の切り分けを行います。
①点灯不良が片側のみの場合
バルブを左右入れ替えしてみて、症状がバルブについて移るかどうかを確認してください。
症状がバルブと共に移るなら、バルブの初期不良や不具合の可能性があります。
②症状がランダム、出たり出なかったりする場合
接触不良の可能性が高いです。
端子の状態を確認したり、接続部や配線に軽い振動や衝撃を与えて症状が現れるかご確認ください。特定の動きで症状が出れば、その部分の接触不良や配線断線が疑われます。
③症状が両側で同時に起こる場合
両側で同時にバルブの不具合が起こるのは極まれなケースです。 この場合は車両の制御や電源(バッテリー、オルタネーター)に原因がある可能性が高いです。
症状が出るタイミングを観察してください。 アクセルを緩めた時、アイドリングストップからの復帰時などが電圧変動による不具合の典型的な例です。
まとめ
愛車のヘッドライトは、あなたの夜間走行を支える最も重要な安全装備の一つです 。 LEDバルブの交換は比較的簡単なDIYですが、その後の安心とバルブの寿命は、カプラーの点検やグリスの正しい使用にかかっています 。
もし、交換作業や不具合の切り分けに少しでも不安を感じたら、無理をせずプロの整備士やカー用品店に相談することが、遠回りのようで最も確実な解決策です 。
この情報を活用し、安全を確保しながら、愛車のカスタムを存分に楽しみ、最高の視界とドライブを手に入れてください!
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※記事内では前モデルを使用しています。現在は後継モデルを販売中です。
- 商品改良のため、仕様・外観は予告なく変更する場合があります。あらかじめご了承ください。商品の仕様は、モデルの変更に応じて変わりますので、必ず最新の商品ページをご確認ください。
- 取付レポートはあくまでも取付例となります。お車の年式、グレード、仕様によってバルブ形状や取付方法が異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
- HIDやLEDは高電圧を発生するため、取付けには大変危険を伴います。取付けの際は、バッテリーのマイナスターミナルを外し、ヘッドライトのスイッチをOFFにした状態で行ってください。
- お車のグレードや仕様によっては、別途バルブアダプターやキャンセラー等が必要になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
- 記載の情報はあくまで一例です。取り付けの際に生じた損害や、バルブ形状の相違などについての責任は負いかねますので、あらかじめご了承ください。
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