ルーメン・ケルビン・カンデラってわかる?- LEDヘッドライト・フォグランプの正しい選び方-
1.とりあえず”数値が高ければいい”は卒業しよう
ライト関連の数値って普段聞くことのない横文字がたくさんでてきて、混乱しますよね。だんだんと分からなくなってきて、「とりあえず一番明るそうなやつにしとこう」と諦めてしまう方もきっと多いハズ。
楽しくライトをお買い物をするためには、ライトの用語を理解するのがとっても大事!今日は世界一わかりやすい用語解説をしたいと思います。
2.ルーメン・ケルビン・カンデラとは?
車のライトを語るときに、必ず出てくるのはルーメン・ケルビン・カンデラの3つ。
ルーメンとケルビンは室内用のライトなどでも出てくるので、聞いたことはあるかもしれませんね。簡単に説明をすると以下の図の通り!
ルーメンとカンデラはどちらも明るさの話だけれども、ルーメンはバルブ本体の光の強さ。カンデラは車両装着後の照射した明るさを測っているんですね。
ルクスとは?
ちなみに、稀にルクスについて問い合わせがありますが、ルクスは光に照らされた面の明るさを表します。家庭照明などではよく使いますが、利用条件によって値が変化するため車では使われません。
例えば、勉強机に置いたデスクライトを点灯させた場合に、 机の表面やノートの表面がどの程度の明るいかを示す単位がルクスです。
W(ワット)数とは?
こちらも同様に問い合わせがアルのですが、
ワットは光の放射束エネルギーの【W】という 単位と、電気の電力の単位【W】の二種類ありますが一般的には後者を指します。ワットとは光源が消費している電力を測る数値。 同じ発光効率【lm/W】なら光源能力の判断基準になります。
3.ケルビン数とは
ケルビン数とは、ライトの光源が発する光の色温度を表す数値です。
色味を表す数値なので、明るさとは異なる数値であることを把握しておきましょう。一般的に販売されている車用ライトのホワイトは5500~6500Kとなっています。
数値は高くなるにつれ青く、低くなるにつれ赤く変化していきます。数値が極端になるほど色味は濃くなりますが、明るさが出にくいので要注意です。色味は車検にも大きく関わってきます。
a.車検に通る色味は?
車検対応の色は部位ごとで異なるため、購入前に交換希望部位の車検要項を確認する必要があります。ただ、色の指定はあっても、実際には明確なケルビン数の指定はありませんので、「これってどうだろう..?」と悩む色は、検査官の判断によって決定されるリスクがあるということを覚えておきましょう。
POINT
青いヘッドライト・フォグは、車検非対応が基本!
8000Kなどの「青みがかっている」ライトについては、 検査官が青いと判断するかどうかによって結果が変わります。色味は電球色に相当する3500K前後か、ホワイトの4300K-7000Kくらいまでを選ぶのが無難です。
ヘッドライト
ヘッドライトは、車の製造時期によって、車検対応の色味が異なります。平成17年以前の車なら、イエローもOKですが、平成18年以降の場合はホワイトのみ車検対応となります。
フォグランプ
フォグランプの車検時の保安基準では色味は「白色または淡黄色」であることと記載されています。つまり、ホワイトとイエローであれば車検対応となります。
<2色切り替えフォグランプって車検に通るの?>
色がホワイトまたはイエローであれば基本的に通ります。保安基準には色以外にも、「同じ色で同時に点灯する」という要項があります。左右で色が異なっている場合は落ちてしまいます。ライムイエローは、車検対応のイエローですが、検査官の方が「緑である」と判断した場合に、落ちてしまう可能性があるため、ホワイトかイエローで車検に出すのがおすすめです。
もっと詳しい内容は下記の記事をご確認ください。
4.ルーメン数とは
ルーメン数とは簡単に言うと、「バルブが全方向に出している光の総量」を表す単位で、バルブ本体が持っている明るさのことです。
「ルーメン数が高い=明るい」ということなので、高い方が良いこともあります。ただし、商品を選ぶ際にルーメン数だけを見ていると、思わぬ粗悪品を購入してしまうこともありますので、注意が必要です。
「じゃあやはりルーメン数は高いほうが明るいね」と思うのはNG!
実際に車両に装着したときは、バルブから出た光の全てが、照らすべきところを照らすわけではありません。
配光が悪く光が散ってしまうと明るくない上、対向車の迷惑にもなりますので、配光に関する緻密な商品設計がとても重要です。
また、「ルーメン数が高い」ということは、明るくなる分、LEDチップから大量の熱が放出されます。そのため、LEDバルブ自体の放熱性がとても重要となります。きちんと熱対策されていない商品の場合、LEDバルブが自滅して、すぐに故障してしまうなど、リスクも高くなります。
放熱性を重視した商品は、高品質な素材や細かい設計が必要不可欠なため、商品自体の金額も少し高価になります。ルーメン数は高いが安い商品を探すということは、熱対策が十分でない商品かもしれない恐れもあるため、注意が必要です。
a.実測のルーメン値とは異なる表記があふれている
ルーメン数には、厳密な表記法などの法整備がないため、販売業者によってルーメン値の表記方法は異なります。
さらに、ルーメン数は「積分球」という専門の機械がないと測れません。
ライトメーカーとしては大変残念に思うことですが、一般の方では気軽に測定できないことをいいことに、本来の性能よりも高くした数値を出している販売業者や、実際には計測せず、理論上の数値を掲載している業者が多数存在することも事実です。
エフシーエルで多数の商品の計測を行ってみたところ、数倍近く数値を盛っているものが多数ありました。
b.カタログ値・カタログルーメン値とは?
カタログ値とは、LEDチップの性能の最大値×チップの枚数から計算した『理論上でのルーメン値』のことです。ルーメン数は、製品化後の電流値や本体温度などの影響を受けて変化するため、実測ルーメン値はカタログ値もよりも低くなります。
仕入れた製品を確かめることなくそのまま販売したり、極端に安く販売している場合は、実測値を測定して管理するという手間が掛けにくいために、カタログ値をそのまま採用しているケースが多いようです。
c.実測値・実測ルーメン値とは?
実測値は、積分球と呼ばれる専門の機器を通して、『製品から出る光を計測した数値』のことです。こちらの数値を採用しているメーカーは本当に少ないです。
エフシーエルの調査では、公称値と実測値にズレのないメーカーは、測定方法やカタログ値などについての説明を、しっかりとサイト内に記載している傾向を確認しています。
商品ページやサイト内の内容チェックをしっかりすることが大切です。
弊社では、国内の専門機関に依頼をして計測をしています。
-計測のタイミングも超需要!
ライトが実測値か・カタログ値かという点もとても重要ですが、実際にはそのルーメン値の計測タイミングによって、数値に大きな差が生まれます。
LEDライトは点灯直後が最も明るく、明るさが徐々に減少し、安定するまでに数分かかります。放熱性能が低い商品だと、熱ダレを起こしてしまい、点灯後、時間が経つと30%ぐらい暗くなる場合もあります。
つまり10,000lmが7,000lmに落ち込むなんてことも…
この熱ダレを抑えるためには技術が必要です。そのため、ハイルーメンバルブはどうしても高価になってしまうのです。
実測値を使っているメーカーでも、点灯直後の一番明るいルーメン数を採用しているのか、それとも明るさが落ち着いてからのルーメンを採用しているかは、メーカーごとに異なります。点灯直後の一番高い数値を採用しているメーカーも多いようです。
エフシーエルでは、走行時のルーメン数が大事だと考えているため、基本的に安定した点灯5分後のルーメン値を採用!長時間点灯をしないバックランプなどの部位は、点灯1分後のルーメン値を採用しています。
-ハイルーメンバルブを購入するならファン付きタイプ
LEDの放熱方法は、いわゆる「ファンレス」か「ファン付き」と呼ばれるLED本体の構造によって変わってきます。
電動ファン(モーター)を回転させ、強制的にLEDチップの熱を冷却する「ファン付き」か、熱伝導率が高いアルミなどで出来た、「フィン」や「ヒートシンク」という部分で自然放熱させる「ファンレス」かで、放熱に大きな違いがあります。
下記の表にメリットとデメリットを書き出してみました。
ハイルーメンLEDに必要なのは、熱ダレを抑えるための放熱性の高いバルブの開発です。
つまり、ファンの回転数が多いバルブが最適ですが、様々な車に装着できるようにするためには、ファンの小型化も鍵となってきます。その全てを実現するためには、細い設計が必要となるため、どうしても価格が高くなってしまいます….
熱ダレを起こしやすいハイルーメンバルブでは、モーターが付いている分、冷やす能力が高いファン付きがオススメですよ。
ちなみに、エフシーエルの最高ルーメン数を誇るレジェンダリーシリーズのLEDバルブでは外側はヒートシンクを、内側にファンを搭載することで放熱性の高いバルブを実現しています。
LEDヘッドライト/フォグランプ
<レジェンダリーシリーズ>
(H1,H3/H3C,H7,H8/H9/H11/H16,HB,HB4)
ホワイト・イエロー・電球色・ライムイエローから選べる!
こちらのスタンダードモデルは、レジェンダリーシリーズに比べると、ルーメン数は低いですが、お求めやすい価格となっております!もちろん、熱対策・カットラインにはこだわって設計しています!
LEDヘッドライト/フォグランプ
(H8/H9/H11/H16,HB3,HB4)
ホワイト・イエローから選べる!
5.カンデラとは
車用のLEDは灯具(ヘッドライト)に光源を装着して前方を照らすものなので、簡単に言うとヘッドライトを通したときの明るさとなります。車検では、ヘッドライトの性能(明るさ)を示すこのカンデラが基準として採用されています。
カンデラ値は、ヘッドライトやリフレクターの劣化状況などの影響も大きく受けるため、同じバルブを同じ車種につけても結果は全く異なります。
車に装着しないと測定できないカンデラ値では商品の性能を示すことが難しいので、ライトメーカーは明るさの基準としてルーメンを採用しているんですね!
6.まとめ
「ルーメン数は高ければ高いほどいい」はちょっと危険な考え方!車・バイク用のライト選びにはルーメン数だけでなく、放熱性などその他の性能とのバランスもとっても大事です。
安易に「安くて数値が高いものを選べばいい」と軽い気持ちで選んでしまうと、安かろう悪かろうに遭遇してしまうリスクが上がってしまいます。数値の内容を覚えて、賢くお買い物をしましょうね!
エフシーエルの公式インスタグラムでは、ライトの選び方はもちろん、豆知識なども定期的に公開しています!もしよければフォローしてみてくださいね!
記事について
- 商品改良の為、仕様・外観は予告なく変更する場合があります。あらかじめご了承ください。商品の仕様などは、モデルの変更に応じて、変わります。必ず最新の商品ページをご確認ください。
- 取付レポートに関しましては、あくまでも取付例となりますので、お車の年式、グレード、仕様によってバルブ形状、取付方法が異なる場合がございますので、予めご了承ください。
- HIDやLEDは高電圧を発生するため、取付けには大変危険を伴います。取付けの際は、バッテリーのマイナスターミナルを外し、ヘッドライトのスイッチをOFFにした状態で行ってください。
- お車のグレードや仕様によっては別途バルブアダプター、キャンセラー等が必要になりますので、予めご了承下さい。
- 記載の情報はあくまで一例となります。取り付けの際に起こった損害や、バルブ形状が異なるなどの責任は負いかねます、予めご了承ください。
エフシーエルは、高品質素材の厳選&高い技術力で皆様と一緒に愛車を育てるブランドです。
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