LEDヘッドライト取付け後に光軸調整の必要性とやり方
ヘッドライトのバルブを交換した際には、光軸調整をする必要があることを知っていますか?光軸がズレていると、最適な配光が得られず、視認性が悪くなったり、対向車を幻惑したり、困ったことばかり起きてしまいます。
光軸調整が必要なのは、特殊な事例や一部車種だけではなく、すべてのお車に言えます。必要なことなのに、バルブ交換ごとに調整されているケースは実際にはごく少数のようです。なぜでしょうか?
「そもそも、光軸調整が必要なことを知らなかった」
「光軸調整が必要なことは知っているが、やり方がわからない」
「光軸調整は業者に依頼するとお金がかかる」
などさまざまな理由があるかと思います。
簡単にあきらめないでください!!実は、光軸調整は自分でできてしまうんです。やり方さえわかれば、できないことではないので、今回はバルブ交換後の光軸調整についてお伝えします。
なぜ、光軸調整が必要なのか?配光がずれる原因は?
ヘッドライトのバルブ交換をする理由としては、ドレスアップの目的や、純正ヘッドランプが球切れを起こした場合の修理など、さまざまな理由があると思います。
ヘッドライトの光軸は、バルブを交換すると何故ズレるのでしょうか??
一番考えられるのが製造メーカーの違いによる光源の位置違いです。流通している社外品バルブ単品では、どこの部品メーカーも似たような形のバルブとなり、違いはあまり感じません。しかし、厳密に言うと発光点はメーカーごとに多少異なります。純正球でも微妙な誤差はあります。その発光点の微妙な違いや、交換時の振動などが、配光が変わってしまう原因です。ですので、バルブ交換ごとに光軸調整が必要となるのです。
光軸がずれたままですと、ヘッドライトの明るさは不十分な状態となり、せっかく交換した新しいバルブの性能が発揮されません。
また、対向車に対しては眩感を与え、まわりに迷惑が掛かります。
それらを防ぐ為に、バルブ交換後の光軸調整はとても大事なんです。
光軸調整の仕組み
光軸調整を行うには、「レンズリフレクターを上下に動かすネジ」と、「左右に動かすネジ」の二つのネジを使用して、配光の高さ、向きを調整します。
調整するにあたり、極端に左右方向ばかり調整しようとすると上下もズレてしまいます。その逆も同じで、上下方向ばかり調整しますと左右もズレてしまうため、上下・左右をバランス良く、少しずつ調整する事がポイントです。
光軸調整の流れ
壁あて
「壁当て」にて光軸調整をする際、車両は壁に対して真っすぐに垂直に停車させて下さい。壁から車両までの距離は、近すぎると誤差が大きくなってしまい、遠すぎると光が弱くなってしまう為、正確に調整ができません。概ね2.5m~3.0mの位置で停車させましょう。
カットオフライン
カットオフラインとは、すれ違い前照灯の照明方向を調整する際に用いる光の明暗の区切り線の事を言い、このラインより上に光が飛んでいると、対向車にとって眩しく、グレア光となります。カットオフラインが低すぎると、遠くまで照射できない事になります。
エルボー点
上記のカットオフライン上にある、光が屈折する点が「エルボー点」です。エルボー点直下が最も明るく、遠くを照射します。ラインが上がった所は歩道を照らします。交換前のバルブで、カットオフラインとエルボー点の位置を予めマーキングできましたら、新しいバルブに交換です。
※マスキングテープなどで壁当てしている写真です。
※交換前の純正バルブのカットオフラインです。
必要な工具
光軸調整に使われる工具は特殊工具ではありません。長めのドライバーやレンチで行います。
参照元:KBI TOOLS
実際にやってみた
それでは、実際に壁当てによる光軸調整を行います。
光軸のズレを確認
純正バルブから社外バルブに交換すると、光源が異なる為に上下左右に光軸がズレます。純正バルブで壁あてしてマーキングしたカットオフライン及びエルボー点に、社外バルブの光軸が合わさるように調整を行います。
※バルブ交換直後のカットオフラインです。
写真のように、バルブを交換する事によってカットオフラインがマーキングからズレています。これを調整してマーキングした位置に修正します。
光軸の調整
上下左右バランスを見ながら慎重に調整していきます。調整用ネジを一気に回すと光軸が大きく狂ってしまう恐れがあるので、上下・左右共に少しずつ回していきます。壁の光を見ながら少しずつ調整を行い、マーキングをした位置にカットオフラインとエルボー点が重なれば完成です。
車検に臨むには
車検があるので、バルブを交換するという方も多いと思います。
業者様に依頼して車検を受ける場合は、光軸調整も一緒に行ってくれるのであまり問題にはなりません。もちろんこの場合、光軸調整分の請求はしっかり見積書に入ってきます。
ご自身でユーザー車検を受ける方は、しっかり光軸調整をしてから車検を受ける必要があります。
壁あてをして光軸調整を行っていても、陸運局のヘッドライトテスターではもっと厳密に測定しますので、車検に不合格になってしまう場合があります。保安基準に沿った範囲内に収めて細かく調整するのは、慣れていないとやや面倒な作業かもしれません。
また、走行の振動などでも、光軸は思ったより簡単にズレてしまうものなので、もともとの光軸が多少ずれていた恐れもあります。
この場合は、再検査を受けるために、陸運局に隣接しておりますテスター屋さんで再調整しましょう.
光軸調整を業者に依頼する場合
料金
テスター屋さんの場合、通常は1,500円~2,000円
何回調整しても料金は変わりません。
時間
営業時間は朝9:00前後にオープンし、陸運局の営業時間である夕方4:00頃という事業所が多いです。
店舗
陸運局前にあるテスター業者が最も一般的ですが、ディーラーや民間整備工場、ガソリンスタントでも光軸調整ができる所はあります。
フォグランプ、ハイビームの光軸調整
光軸調整と言えば、ロー側のヘッドライトを連想しますが、ハイ側のヘッドライトやフォグランプの光軸調整も可能です。
フォグランプの光軸調整
フォグランプですが、ヘッドライトの光軸調整とまったく同じ手順です。
まず、純正球の配光を壁あてして、マーキングしてから、バルブ交換後にマーキングへと配光を合わせていきます。
※フォグランプの場合、上下にしか調整できない車種が多いです。
ハイビームの光軸調整
ハイビームの光軸調整ですが、ロービームと同じく取り外す前にマーキングを行い、壁を見ながら調整します。
しかし、ハイビームはロービーム(すれ違い用前照灯)のように対向車が眩しくないように加工されたカットオフラインが存在しません。マーキングする位置は照射範囲の中心点です。
ハイビームはロービーム一体型のリフレクターの場合、一緒に動きますので、ロービームを調整したら、ハイビームがズレてしまう、或いはその反対の場合もあります。この場合はロービームに合わせるようにしましょう。
まとめ
ヘッドライトのバルブを交換した際、光軸調整が必要な理由はご理解いただけましたでしょうか?
そして、思ったほど手間がかからず、簡単に調整できるのことがお分かりいただけたかと思います。
光軸調整を行うことで、愛車にとっては最適な配光となり認視性がよくなります。対向車にとっては眩しくなく、迷惑をかけません。自分のためだけでなく、まわりにも配慮するために、光軸調整をしっかり行って、安全運転に役立ててください。
ヘッドライトをLEDやHIDに交換すると、純正と比べ圧倒的な明るさが手に入ります。夜道を輝かせるシャープなラインが、愛車をひと味違うイメージに魅せてくれます。快適なドライブをお楽しみに!
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記事について
- 商品改良の為、仕様・外観は予告なく変更する場合があります。あらかじめご了承ください。商品の仕様などは、モデルの変更に応じて、変わります。必ず最新の商品ページをご確認ください。
- 取付レポートに関しましては、あくまでも取付例となりますので、お車の年式、グレード、仕様によってバルブ形状、取付方法が異なる場合がございますので、予めご了承ください。
- HIDやLEDは高電圧を発生するため、取付けには大変危険を伴います。取付けの際は、バッテリーのマイナスターミナルを外し、ヘッドライトのスイッチをOFFにした状態で行ってください。
- お車のグレードや仕様によっては別途バルブアダプター、キャンセラー等が必要になりますので、予めご了承下さい。
- 記載の情報はあくまで一例となります。取り付けの際に起こった損害や、バルブ形状が異なるなどの責任は負いかねます、予めご了承ください。
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