フォグランプの防水処理について - fcl. (エフシーエル)
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フォグランプの防水処理について

 

なぜ防水処理が必要なのか

商品の品質(安価で精度の低い商品)が原因で、交換したフォグランプが浸水するという話がよく聞かれます。もちろん商品の精度が原因の場合もあるかもしれませんが、湿度の高い日にバルブ交換したら、レンズ内が曇ったなんてこともあるように、フォグランプの浸水は実はよくある話です。
フォグランプの構造上、点灯時にはレンズ内部の温度が上昇するため、空気が膨張します。膨張した空気圧を逃がすため、フォグユニットには換気口があり、完全密閉の構造ではありません。
換気口では、空気の出入りと同時に湿気や水分も出入りします。曇ってしまった場合も、通常は自然に解消されます。もし換気口が詰まっていると、温度差が大きくなるため、結露が発生しやすく、発生した結露は排出されません。

純正品も曇ったり、水が入ることがある

大手自動車メーカーもフォグランプの曇りは正常としており、純正ユニット、純正バルブでも曇りは珍しくない現象です。車両説明書にも、ライト内の曇りについての記載があるくらいなんですよ。

社外品だから曇るの?

社外品のフォグランプに交換した場合、バルブの構造が変わることが原因になる場合もあります。たとえばLEDに交換した場合、ハロゲンに比べて発熱量が低いため、入り込んだ水分が蒸発しにくく、曇りが長時間残ってしまうこともあります。
弊社のLEDバルブの場合、純正の配光を再現できるよう、LEDチップの角度調整のため、バルブ本体と台座は取り外し可能な2ピース構造になっており、バルブ本体と台座の間にはわずかな隙間があります。
バケツに水を入れて、レンズごと沈めても、通常は水が入らない微小な隙間ですが、フォグランプは地面に近く、とにかく水がかかりやすい場所にあります。条件が合えば、毛細管現象(※)が発生して、水分がレンズ内に入ってしまうこともあります。
さらに、防水用のゴムパッキンの個体差や、ゴムの劣化が発生すれば、防水性は低下します。装着時のパッキンの捩れなども、装着してしまえば、気が付かず確認できないものです。
これらの状況を補うため、お車の状況に合わせた防水処理が重要になります。

ユニットに水が入ってしまった場合

水は入っても大丈夫

先にあるように、フォグランプは完全密閉ではなく、入った水は出る仕組みになっていますので、少量の水が入ったからって壊れることはありません。
ただ、多量の水が溜まった場合は、バルブ切れやメッキ剥がれが起きる恐れがありますので、点灯させずにまず水抜きすることをお勧めします。

乾かし方(水抜き方法)

  1. 晴れた日や、屋内で作業しましょう。
  1. 棒状のようなもの、首長のペンチなどの道具を使い、柔らかい布でふき取ります。 ※反射面はなるべく当たらないようにしましょう ※ギザギザ加工されたところは反射しないので、拭いてもOK
POINT
反射面の「メッキ」はアルミの蒸着という技法です。皮膚の油、薬品が付着すると、取り除けません。硬いものなどはキズついてしまいますので、注意してください。
ふき取る以外で、ドライヤーなどで温風を送り込み、乾燥させる方法もあります。 ※温風を当てる場合は、長時間同じ場所に当てないように注意しましょう。

防水処理のやり方

水が入っても大丈夫と言っても、クリーニング作業は中々面倒なものです。 溜まるほどの水が入らないよう、事前にできるだけの防水処理をしましょう。 防水処理をしたのに水が入ったとよく聞きますが、防水処理が完璧であれば、湿気と結露以外に原因はないので、大量の水が入ることはありません。
POINT
コーキング剤は硬化する際に、ガスを出す場合があります。これが曇りの原因になる場合があります。またコーキングは、時間経過と共にコーキング痩せを起こす場合があり、隙間が生じてしまいます。万が一、バルブが切れた際に、コーキングを取り除いてのバルブ交換は大変手間です。そのため、弊社ではゴムへの攻撃性がない、耐熱性のあるシリコングリスを推奨しております。

レンズユニット交換時

  1. 筐体とガラスの接合部にコーキングを塗布(この部分はコーキングで構いません)
POINT
へらを使い、気泡が入らないように均しましょう。
  1. 防水ゴムと台座の間にグリスを塗布します。
  1. 防水ゴムとバルブの挿入口の間にグリスを塗布します。
POINT
装着時のゴムの捩れ防止のためと、隙間の発生を抑えるため、全体に満遍なく施します。
  1. 台座を取り付け、余分なグリスを取り除きます。
    1. バルブ本体の周囲(台座が重なる部分)にグリスを塗布します。
POINT
2ピース構造のため、微小な隙間があります。毛細現象が発生し、水分の吸い込みを防ぐためです。

純正LED L1B

こちらの純正ユニットは、レンズ内の形状が複雑で、一旦水分が入ると、きれいに取り除くのが難しいので、しっかり防水処理を行いましょう。
 
  1. 付属の六角レンチを使いバルブと台座を分離します。
  1. バルブ本体と台座の間にグリスを塗布します。
  1. チップの角度は地面と平行(配線と垂直)になるように戻して、イモネジをしっかり固定します。
  1. 台座の防水ゴムと台座の溝にグリスを塗布します
  1. バルブの挿入口にグリスを塗布します。
  1. へらではみだしや気泡がないように均し、バルブを取り付けます。

まとめ

せっかくかっこよく、より明るくするカスタムなのに、曇ってしまっては台無しですね。なので、しっかり防水処理を行いましょう。

上記内容で解決しない場合は、問い合わせフォームよりご連絡をよろしくお願いいたします。
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